今も行われる闘鶏の実情と違法性について。足にナイフを付けることも!!
ようこそヒケナンブログへ♪
皆さんは「闘鶏」という言葉をご存知でしょうか?
“闘"(たたか)う"鶏"(とり)と書いて、闘鶏(とうけい)と呼びます。
2匹の雄鶏を戦わせて勝ち負けを決める、という一見競技性のある言葉なのですが、この闘鶏、実情はかなり残酷なのです。
今回は、この闘鶏について取り上げて、少しでもこの問題について知ってもらいたいです。
闘鶏について
先述の通り、闘鶏とは2匹(場合によっては複数)の雄鶏を戦わせて勝ち負けを決めることを言います。
その歴史は古く、ニワトリを家畜としていた古代文明の時代から闘鶏が行われたと言われています。また、古代ギリシアでは自軍の軍人の士気を上げるために闘鶏が行われています。
中国では周の時代(今から3,000年も前)から既に闘鶏が行われていたという説があります。
東南アジアでも古くから闘鶏が行われており、特にタイの軍鶏(しゃも)と呼ばれる鶏は、その強さが知られています。確かにあの鶏は見るからに強そうですよね。
日本においては、いつ頃からこの闘鶏が始まったかは定まっていませんが、8世紀ごろに作成された日本書記という書物に闘鶏をしていたことが記録されています。
闘鶏の問題点と違法性
さて、この闘鶏ですが、次の問題点があります。
- 賭博の対象となりやすい
トランプやウノといったゲームではなく、生き物の戦いを賭けの対象としています。 - 大抵の闘鶏がどちらかが死ぬ、もしくは戦闘不能になるまで戦わせる
殺傷力を高めるために、蹴爪に鉄製のナイフを装着させることもあるようです。 - 負けた鶏は死んでいるか、または戦闘不能になるほどの怪我を負っており、そのまま遺棄されるか食用として食べられてしまうことが多い
ここが一番の問題点であり、倫理的にも問題があると思います。
皆さんはどう思いますか?賭博の対象はともかく、その内容とその後の処遇に関して、あまりにもかわいそうと思いませんか?
ちなみに、この闘鶏は以下の法律に抵触する可能性が高いのです。
刑法
第185.条
賭博をした者は、50万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。第186条
1.常習として賭博をした者は、3年以下の懲役に処する。
2.賭博場を開張し、又は博徒を結合して利益を図った者は、3月以上5年以下の懲役に処する。
動物愛護法
第44条
愛護動物をみだりに殺し、又は傷つけた者は、二年以下の懲役又は二百万円以下の罰金に処する。
2 愛護動物に対し、みだりに、給餌若しくは給水をやめ、酷使し、又はその健康及び安全を保持することが困難な場所に拘束することにより衰弱させること、自己の飼養し、又は保管する愛護動物であつて疾病にかかり、又は負傷したものの適切な保護を行わないこと、排せつ物の堆積した施設又は他の愛護動物の死体が放置された施設であつて自己の管理するものにおいて飼養し、又は保管することその他の虐待を行つた者は、百万円以下の罰金に処する。
3 愛護動物を遺棄した者は、百万円以下の罰金に処する。
4 前三項において「愛護動物」とは、次の各号に掲げる動物をいう。
一 牛、馬、豚、めん羊、山羊、犬、猫、いえうさぎ、鶏、いえばと及びあひる
二 前号に掲げるものを除くほか、人が占有している動物で哺乳類、鳥類又は爬は虫類に属するもの
日本の闘鶏事情
現在、闘鶏や、それ以外では闘犬などの動物を闘わせることは、東京都、北海道、神奈川県、福井県、石川県では既に条例で禁止されています。
ただ、高知県は闘鶏を県として認めているらしく、闘鶏用の施設があるようです。
しゃも闘鶏場:https://www.attaka.or.jp/kanko/dtl.php?ID=1787
ただ、動物愛護や賭博の違法性の観点などから、闘鶏は禁止とするのが現代の風潮となっています。
沖縄の闘鶏事情
このように、全国では禁止する風潮となっている残酷な闘鶏ですが、悲しいことに沖縄では闘鶏が隠れて行われており、行政も警察も実態が把握できていないのが実情です。
また、通常の1対1の戦いに飽き足らず、薬を飲ませ、更にくちばしや蹴爪を使えないようにした鶏と、五体満足の鶏を闘わせ、何もできない鶏が何分間もつことができるか、というより残虐性の高いことを賭けの対象としていることもあるようです。
沖縄の方言で、闘鶏に使われる鶏(軍鶏)は「タウチー」と呼ぶようです。この「タウチー」という言葉が聞こえてきたら、この闘鶏に関することと推測できます。
今思えば、私の親戚にも軍鶏を複数匹飼っていました。その親戚の家に行くたびに軍鶏が増えたり減ったりしていましたが、もしかするとこの闘鶏用の軍鶏を育てていたのかもしれません…
海外の闘鶏事情
海外でも闘鶏が行われている国や地域があります。
特にタイやフィリピン、インドは街中のいたるところで闘鶏が行われています。
インドでは1960年以降に闘鶏が禁止されているようですが、現在でも普通に試合は開催されており当局も黙認しているようです。
また、タイでは闘鶏スタジアムと呼ばれる「Bangkok Cockpit」という施設があり、そこで闘鶏の大会が行われたりしています。
インドで自分が飼っている闘鶏に襲われて死亡!?
2020年1月15日、何と闘鶏に襲われて人間が亡くなる事件が起きてしまいました。
インド南部の村に住む50歳の男性が、自分が飼育している闘鶏に襲われて亡くなりました。
この男性は、闘鶏の試合会場に向かう途中で逃げられ、捕まえるためにもみ合いになった際に、闘鶏の足につけていたナイフがこの男性の首に突き刺さってしまったということです。
殺傷力を高めるナイフが仇となったようですね…
最後に
いかがでしょうか。
この闘鶏ですが、私が調べた範囲での情報となるため、もしかすると沖縄以外でも行われている可能性はあります。しかし、沖縄では闘鶏について度々新聞で取り上げられるほど、全国に比べて深刻な状態にあると感じています。
また、NPO法人アニマルライツセンターという動物に関わる問題ついて活動している団体が、「沖縄県は闘鶏をなくしてください!」という署名活動を行っています。
署名ご協力ください!「沖縄県は闘鶏をなくしてください!」:https://arcj.org/issues/entertainment/stop-cockfight/
上記URLの中には、闘鶏の問題点(特に沖縄)に関する記事があります。
動物を囲って闘わせ、傷ついた動物を捨て、殺す。闘鶏の禁止を求める:https://arcj.org/issues/entertainment/cockfighting/
上記記事にはショッキングな画像があります。ご覧いただく場合は十分にご注意ください
当記事と上記URLの情報をご覧いただき、少しでも皆さんに闘鶏の現状を知っていただきたいです。
この悪しき風習である闘鶏がこの世から無くなることを願っていきたいと思います。
沖縄生まれ、沖縄育ちの純うちなーんちゅの30代男性会社員、二児の父です。
沖縄に関することや体験談、私や家族が気になったことなどをブログで発信しています。