今だに発見される不発弾、現在の沖縄の不発弾事情について

2019.06.21沖縄事故,戦争,歴史

不発弾処理イメージ
「はいさい。ぐすーよー。ちゅーうがなびら。」(こんにちは、皆さんご機嫌いかがですか?)
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2019年5月30日に、次のようなニュースがありました。

“あわや大惨事 沖縄で小中生が不発弾投げて遊ぶ 保護者が通報、自衛隊が回収"
【宜野湾】沖縄県宜野湾市内で5月30日、男子小中学生ら複数人が発見した不発弾(手榴弾(しゅりゅうだん))を投げたり、自転車かごに入れて走り回ったりして遊んでいたことが5日、分かった。自宅に持ち帰った児童らの保護者が宜野湾署に通報して自衛隊が回収した。学生らにけがはなかった。「あわや大惨事」として、学校などが不発弾を発見しても触れないよう注意喚起している。

琉球新報:https://ryukyushimpo.jp/news/entry-931396.html

沖縄では、今だに不発弾が数多く見つかります。先述のニュースのように、子供が間違って不発弾で遊ぶこともたまにあります。私もこのニュースを見たときは『またか。怪我がなくてよかった。』という程度でした。

あまり馴染みもない方もいらっしゃるかと思いますので、今回は沖縄の不発弾の現状について、取り上げてみます。


不発弾とは

そもそも不発弾とは何でしょうか?Wikipediaにはこのように記載されています。

不発弾(ふはつだん)は、起爆に関する機構に何等かの不具合があって爆発せずにある砲弾、ロケット弾、誘導弾などの弾薬類の総称である。

Wikipedia:https://ja.wikipedia.org/wiki/不発弾

ただし、その時は爆発しなかったということなので、何かの拍子に爆発することは十分あり得ます。

沖縄では地中に埋まっている砲弾などはもちろんのこと、先述のニュースであるような手榴弾のタイプやダイナマイトも見つかることがあります。


不発弾の処理

不発弾の処理ですが、以前は陸上自衛隊の不発弾処理隊によって爆破処理や、海上自衛隊による海中投棄処分により最終処分されていたようです。しかし、海中投棄処分については法律の改正により平成19年4月1日から禁止されたため、民間委託業者により陸上処理されることになったようです。民間に委託してることは驚きですよね。

また、地中に埋まっている砲弾はその場で処理されることもあります。その際、半径何百メートルの範囲内には入れず、住民等は避難することになります。

私もたまに不発弾処理で交通規制が行われてる地域を通ろうとしたときに「不発弾処理のため進入できません」という看板を見たことがあります。

不発弾処理イメージ
こんな感じです。(沖縄タイムスより)

沖縄での不発弾処理件数と見つかり方

平成28年度の沖縄県全体の不発弾処理件数は612件でした。平均にして1日あたり1.6件処理されていることになります。また、本土復帰の1972年度は全国の不発弾処理件数に占める割合は約8%程度でしたが、それ以降は沖縄県が全国の過半数を占める状態が続き、2007年度は約63%に達することもありました。

不発弾は土木工事等で発見される「発見弾」と探査・調査などで発掘される「埋没弾」の2パターンで確認されますが、9割近くが「発見弾」です。そのため、沖縄県では「沖縄県広域探査発掘加速化事業」という事業により、土地に不発弾がないかの探査に関する補助金を出してくれる制度があります。※条件があるようです。


沖縄の不発弾に関連する事故

本土復帰の1972年から今日までの45年間で13件の事故が発生し、6人の方が亡くなっています。

特に痛ましいのが、1974年3月に那覇市小禄で起きた不発弾爆発事故です。下水道工事中に不発弾が爆発してしまい、隣接する幼稚園の園児を含む4人が亡くなり、34人が重軽傷を負った事故です。

また、復帰前のアメリカ統治下の時代では、戦後最大の不発弾爆発事故が1948年8月に伊江島で起きています。沖縄戦中に米軍が使わず放置された弾薬を海中に投棄しようと、波止場に係留していた米軍爆弾処理船LCTが爆発し、死者102人、重傷21人、軽傷55人、家屋全壊8棟、半壊7棟という大きな被害が出ました。


最後に

いかがでしょうか。

沖縄県の消防防災年報によると、沖縄戦で使用された弾薬量は、約20万トンとみられており、そのうち5%の1万トンが不発弾として残されたと推定されています。

本土復帰までに住民などによって約3,000トン、また米軍によって約2,500トンが処理され、復帰後は自衛隊によって平成28年度までに約2,015トンが処理されてきましたが、永久に見つからない不明弾を500トンと見込んだとすると、なお約1,985トン余りの不発弾が埋没されていると推定されています。

これらを撤去するのに、あと70年はかかると言われており、沖縄の不発弾問題はもうしばらく続きます。

観光客が不発弾の手榴弾を分からずに記念として持ち帰ろうとした事件もありますので、これを機会に不発弾について考えてみるといいかもしれません。

2019.06.21沖縄事故,戦争,歴史

Posted by ヒケナン夫婦