沖縄県内のラウンドアバウトは3カ所!場所や通行の仕方などを教えます
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皆さんはラウンドアバウトという言葉をご存知でしょうか?
信号機のない環状交差点で、いわゆるロータリー交差点は一味違った交差点となっています。
海外、特に欧州ではこのラウンドアバウトを導入している国が多く、今後主流になってくる交差点として注目されています。
今回はこのラウンドアバウトについて、意味とメリット・デメリット、ロータリ交差点との違いや沖縄県内でのラウンドバウトについてご紹介します。
ラウンドアバウトとは
交差点の一種で、別名環状交差点と呼ばれています。環状という名が示す通り、中央に島がある円形状の交差点となっており、環状内を走行する車両が優先であることや、信号機が無いのが特徴です。
類似の交差点としてロータリー交差点があります。
沖縄だと「沖縄3大ロータリー」として糸満ロータリー・嘉手納ロータリー・泉崎ロータリーが有名ですね!
元々はロータリー交差点が円形の交差点として主流だったのですが、「環状に侵入する車両が優先」というルール上事故も多く、交通量が多くなると車が立ち往生してしまい渋滞が発生してしまうこともあり、1950年代のアメリカではほとんど見られなくなりました。
その後、1960年代にイギリスの英国交通研究所がロータリーの持つ問題点を調査、研究。
その時考案された「環状内の車両が優先して通行する」というルールをすべての円形交差点に適用しました。
これが現在のラウンドアバウトの始まりです。
イギリスで考案されたこのラウンドアバウトは、1970年代から80年代にかけてヨーロッパなどに普及し、アメリカでも1990年にネバダ州で初めて導入されました。
そして、それまでは円形状の交差点としては、ロータリー交差点のみが定義されていた日本でも、2013年(平成25年)6月14日に法律が改正され、ラウンドアバウトが定義されたことにより、2014年(平成26年)9月1日から本格的な運用が始まりました。
なお、法律(道路交通法)では環状交差点を以下のように定義しています。
車両の通行の用に供する部分が環状の交差点であつて、道路標識等により車両が当該部分を右回りに通行すべきことが指定されているものをいう
道路交通法 第4条第3項より
また、国土交通省によるとラウンドアバウト概要は次の通りです。
- 円形平面交差点のうち、環道の交通が優先されるもの
- 環道交通は時計回りの一方通行、信号や一時停止の規制を受けない
- 環道に流入する車両は徐行し、環道に通行車両がなければ一時停止なしに流入可能
ラウンドアバウトの標識は、下図のように円形の青い背景色に白塗の3つの矢印が1周するイメージです。
日本での運用はまだ始まって5年程度しかたっておらず、ラウンドアバウト自体そうそう見かけるものではありません。
沖縄県内にも3カ所しかありませんが、今後は普及が見込まれます。
今からでも内容をしっかり確認しておきたいですよね!!
ラウンドアバウトとロータリーの違いまとめ
ラウンドアバウトとロータリーの違いについて、まとめてみました。
- ラウンドアバウト
- 環状内を通行する車両が優先
- 環状内に信号機や一時停止の規制無し
- ロータリー
- 環状内に侵入する車が優先(全部がそうではありません)
- 環状内に信号機や一時停止の規制有り(全部がそうではありません)
こうしてみると、ラウンドアバウトのほうが走りやすいと感じるのは私だけでしょうか?
ラウンドアバウトのメリット・デメリット
これから本格的に運用がされていくラウンドアバウトは、メリットとデメリットがあります。
下記にまとめていますが、結論からいうとメリットのほうが多いので、ラウンドアバウトは有効な交差点だと感じました。
メリット
- 信号機や一時停止がないため、渋滞が発生しずらく円滑な通行が期待できる
- 信号機が不要なため景観が良くなる
- 電気が無くても運用できるので、災害時でも問題がない
- 低速での通行になるため、事故が起こりにくい
- 待ち時間が少なくなるため、二酸化炭素の排出の軽減になる
信号機が不要になることに伴うメリットが多いですね。
また、低速での通行で事故が起こりにくいことや、二酸化炭素の排出が少なくなるといった環境に優しいのも嬉しいメリットですよね!
デメリット
- 交通量が多いところには向いていない
- ある程度広い場所でないと設置が難しい(中央の島がデッドスペースになりやすい)
交通量が多いところでは、やはり信号機による統制が一番効果的ですので、ラウンドアバウトは向かないというのが一番のデメリットではないでしょうか。
ただ、この中央のスペースはラウンドアバウト内で事故が発生した時の退避スペースになりそうなので、そういう意味では有効的だと個人的には感じました!
ラウンドアバウトの通行方法
ラウンドアバウトの通行方法は、次の通りです。
- ラウンドアバウトに侵入する際は徐行します。一時停止の必要はないです。
- 出来る限り道路の左側に寄り、ラウンドアバウト内の車両の通行を妨げないように侵入します。
- ラウンドアバウト内を右回り(時計回り)に通行し、出来る限りラウンドアバウト内道路の左側に寄りながら徐行します。
- ラウンドアバウト内から出るときは左ウインカーを出し、交差点を出るまでウインカーを維持します。
とてもシンプルで分かりやすい通行方法ではないでしょうか。
もちろん、ラウンドアバウト内に侵入する際や、出る場合は歩行者や自転車に気を付けて通行しましょう。
また、自転車もラウンドアバウト内は同様の方法で通行する必要があります。
長野県警察ホームページにラウンドアバウトの通行方法について、分かりやすい資料(PDF)が公開されていますのでリンクを張ります。
急がば回れ「環状交差点」Start!(PDF:264KB)沖縄県内のラウンドアバウト
沖縄県内のラウンドアバウトですが、以下の市町村に設置されています。
- 糸満市
- 与那原町
- うるま市
糸満市
沖縄県内で初のラウンドアバウトが設置されました。
元は「糸満ロータリー」と呼ばれ地元民に愛されてきた交差点ですが、五叉路かつ信号が7つもあるというかなり複雑なロータリー交差点は慢性的な渋滞が発生し事故も多かったそうです。
そこで、糸満市が主体となった社会実験の結果も踏まえ、2016年度よりラウンドアバウトの運用が行われました。
場所
沖縄県糸満市糸満の沖縄県道256号豊見城糸満線
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与那原町
与那原町の埋め立て地である東浜にもラウンドアバウトの設置が行われているようです。
こちらは現時点ではまだ運用していないようです。
ただ、平成28年度の議会において、与那原町議員からラウンドアバウトの存在意義が問われるような質問もあり、それに対して町も『ラウンドアバウトから、通常の交差点に変更が必要になる可能性がある』と言った趣旨の発言もありました。
もしかしたら、今後は無くなってしまう可能性があります。
与那原町公式ホームページ:よなばる議会だより(No116号 平成29年11月15日発行)の11ページ
場所
沖縄県島尻郡与那原町字東浜の県分譲地マリンタウンベイサイドビスタ一画
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うるま市
沖縄県中部地域では初、そしてラウンドアバウトの運用としては糸満ロータリーに次ぐ2番目のラウンドアバウトです。
まだ数回程度ですが、私が通行したラウンドアバウトはこちらになります。
2018年11月に運用が始まりました。
場所
沖縄県うるま市安慶名の市道安慶名1区線と3区線
GoogleMap
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実際に通行してみた
最後に
いかがでしょうか。
これから本格的に普及、導入されていくラウンドアバウトについて、少しでもお知りいただけたでしょうか。
ラウンドアバウトの普及によって交通事故が少しでも減少してくれたら、本当に嬉しく思います。
皆さん、これからも引き続き安全運転をお願いします。
沖縄生まれ、沖縄育ちの純うちなーんちゅの30代男性会社員、二児の父です。
沖縄に関することや体験談、私や家族が気になったことなどをブログで発信しています。