沖縄県内でバナメイエビ大量死!日本国内で初確認の急性肝膵臓壊死症(AHPND)とは?
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2020年10月8日、沖縄県の大宜味村にて、養殖されていたバナメイエビ約10万尾が大量死していることが確認されました。
調査の結果、このバナメイエビの大量死は急性肝膵臓壊死症(AHPND)という伝染病によるものだと判明しました。
この急性肝膵臓壊死症(AHPND)は、2020年の1月から3月にかけて沖縄で流行った豚熱(豚コレラ・CSF)に似たような伝染病の一種で、特にエビの養殖業に甚大な影響を与えうる恐れがあります。
今回は、この急性肝膵臓壊死症(AHPND)について、ご紹介します。
急性肝膵臓壊死症(AHPND)とは?
急性肝膵臓壊死症(AHPND)とは、細菌性の伝染病の一つで、エビやカニなどの甲殻類に感染します。
特にエビに対して感染報告が多く、感染力もとても高いことが特徴の一つです。
例として一つの水槽で1匹に感染が確認されれば、その水槽すべてのエビに感染しているとみなしていいとまでいわれています。
また、致死率が高いことも特徴の一つで、40%~90%以上とも言われています。
有効な治療法が確立されておらず、海水中で18日間も生存すると言われています。
そのため、エビの養殖業に甚大な影響を与えうる病気とされています。
日本では、持続的養殖生産確保法の特定疾病に指定されており、発生が確認された場合、蔓延をふせぐため、都道府県知事はエビの移動制限や禁止、焼却や埋没、施設の消毒などを命令することが出来ます。
急性肝膵臓壊死症(AHPND)は人間に影響ない?
急性肝膵臓壊死症(AHPND)ですが、人間に対して悪い影響を与えることはないとされています。
それは、現時点で人間に感染報告がないことや、人間に対して病原性を示さないと言われているためです。
また、万が一、感染したエビを食べても健康に影響はないと言われています。
日本での発生状況
過去に日本で発生した事例はなく、冒頭でお話した、2020年10月8日に沖縄県の大宜味村で発生したバナメイエビ約10万尾の大量死が、日本国内初の急性肝膵臓壊死症(AHPND)発生事例となりました。
この、大宜味村の事例ですが、大量死したバナメイエビは、タイから輸入されたエビで、タイの企業が実施したPCR検査と成田空港到着時に行われた日本側の検疫をクリアし、大宜味村に運ばれました。
その後、実際に養殖を始めると、多くのエビが死んでしまったそうですが、養殖業者は自身の養殖技術を疑い、急性肝膵臓壊死症(AHPND)とは思わなかったそうです。
対応を模索していくうちに、沖縄県に提出を求められていた毎月の「飼育状況報告書」の提出が遅れたため、沖縄県は立ち入り検査を実施、その結果、エビが急性肝膵臓壊死症(AHPND)に感染していることが確認されました。
今後は沖縄県が大宜味村と協力しながら、迅速かつ適切に防疫処置を勧めていくとのことです。
海外での発生状況
日本では、今回の事例が初確認となりましたが、海外では8つの国と地域で確認されており、2009年の中国を皮切りに、ベトナム、タイ、マレーシア、フィリピン、台湾のアジア地域やメキシコやアメリカの北中米地域で発生しています。
特に2010年代前半に、東アジアで一気に感染が拡大し、エビの生産量が激減したことによってエビの値段が高騰した原因となっています。
最後に
いかがでしょうか。
私は、エビをあまり食べないこともあり、この大宜味村の事例をニュースで見るまでは、急性肝膵臓壊死症(AHPND)について知らなかったです。
大宜味村の急性肝膵臓壊死症(AHPND)が、一日でも早く終息することを願っています。
沖縄生まれ、沖縄育ちの純うちなーんちゅの30代男性会社員、二児の父です。
沖縄に関することや体験談、私や家族が気になったことなどをブログで発信しています。