豚熱(豚コレラ・CSF)について症状や感染経路、問題点について【沖縄県うるま市・沖縄市で発生】
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2020年1月8日に沖縄県うるま市で発生した豚熱(豚コレラ・CSF)ですが、殺処分された豚は2000頭近くになり、さらなる被害拡大が予想され、現在もまだ収束のめどが立っていません。
この事がきっかけで豚熱(豚コレラ・CSF)について、病気のことや問題点について調べてみましたので、皆さんに、特に沖縄の方に共有したいと思います。
※豚コレラは豚熱に名称が変更になりましたので、この記事でも豚熱(豚コレラ・CSF)と表記します。
豚熱(豚コレラ・CSF)とは
豚とイノシシが罹る特有の病気のことで、ウイルス性の家畜伝染病のことです。
この病気は人間に感染することは無く、また感染した豚を食べても健康に影響はないと言われています。
豚が感染すると、41度以上の発熱、食欲不振、うずくまったり、麻痺、皮下出血に伴う紫斑が耳や尻尾、腹などに見られるなどの症状が現れます。
感染経路は接触感染で、感染した豚と直接接触する、体液や排せつ物の飛沫や付着物との接触などです。
豚コレラから豚熱に名前が変更
豚熱という名称ですが、これまでは「豚コレラ」という名前で報道されていました。
しかし、2019年12月24日に家畜伝染病予防法を改正し、2020年2月5日に施行され正式に「豚熱」となりました。
名称を変えた理由として、豚コレラという名前では人が感染するコレラと誤解され、病気の実態と合わないからです。そもそも豚コレラという名前は、19世紀にアメリカで初めて発生が確認された際に、同地域で人のコレラも発生していたことから、『関連があるのではないか?』などから豚コレラと命名されたのです。
人のコレラと全く関係がなくても、コレラと聞くとどうしても人のコレラをごっちゃになってしまうため、名称は変えたほうがいいと個人的にも感じています。
人に感染しないのに、なぜ問題なのか
豚熱(豚コレラ・CSF)が発生すると問題になるのは、主に次の3点です。
- 感染力が強く、すぐに広まってしまう
- 感染拡大防止処置の実施による養豚家の死活問題
- 日本が「清浄国」として認定されない
感染力が強く、すぐに広まってしまう
豚熱(豚コレラ・CSF)は感染力がとても高いです。
そのため、豚熱(豚コレラ)が発生すると、その発生した養豚場の豚はすべて殺処分し、養豚場はもちろん、その周りも徹底した洗浄・消毒を行います。
また、豚や人の移動制限を実施し、豚熱(豚コレラ・CSF)のウイルスが移動しないようにします。
ここまで徹底した対応を行っても、広まってしまうことがあります。それほどまでに豚熱(豚コレラ)の感染力は本当に高いのです。
今回うるま市で発生した豚熱(豚コレラ・CSF)も、隣の市である沖縄市に感染が拡大しています。
感染拡大防止処置の実施による養豚家の死活問題
感染拡大のために豚熱(豚コレラ・CSF)が発生した養豚場の豚はすべて殺処分されることから、養豚家にとっては財産を全部失うことになります。
また、これまで食肉用とはいえ愛情込めて育ててきた豚が全て殺処分となると精神的なダメージも大きいです。
うるま市で発生した豚熱(豚コレラ・CSF)の発生場所となった養豚家の方も、殺処分となったため今後養豚家としてやっていくのか、悩んでるとのことでした。
日本が「清浄国」として認定されない
豚熱(豚コレラ・CSF)は発生した地域のみの問題ではなく、日本全体にも影響を与えます。
それが清浄国の認定取り消しです。
清浄国とは「豚熱(豚コレラ・CSF)などの特定の伝染病が発生していない、もしくはワクチン接種によって撲滅されている国や地域」のことです。
清浄国として認定されれば、非清浄国からの豚肉輸入を制限することが出来たり、他の清浄国へ輸出が出来たりと貿易の面でメリットが非常に大きいです。
これまで日本は豚熱(豚コレラ・CSF)清浄国でしたが、2018年9月に発生した豚熱(豚コレラ・CSF)により、清浄国の資格が一時的に停止されており、このままいけば、清浄国の認定が取り消され「非清浄国」に格下げされることがほぼ確実という状況になっています。
最後に
いかがでしょうか。
一般の方には、なかなか馴染みがない豚熱(豚コレラ・CSF)ですが、養豚家にとってはもちろん、日本全体にとっても影響を与える問題であることが分かります。
現在、沖縄では豚熱(豚コレラ・CSF)の終息に向けて全力を挙げて対応しています。一刻も早く沖縄の豚熱(豚コレラ・CSF)が撲滅されることを切に願っています。
沖縄生まれ、沖縄育ちの純うちなーんちゅの30代男性会社員、二児の父です。
沖縄に関することや体験談、私や家族が気になったことなどをブログで発信しています。