あなたにお勧めしたい「アドラー心理学」について 目的論
ようこそヒケナンブログへ♪
前回「アドラー心理学」の概要についてお話しました。
その中で3つのポイントを揚げましたが、それが下記の通りです。
- 目的論
- 課題の分離
- 共同体
今回は「目的論」について解説いたします。
目的論とは
目的論とは「すべての行動は目的があって行動するのであって、原因は関係ない」ということです。
これだけではちょっと理解しづらいので、以下の2つの例を1つずつご覧ください。
例1)
『昔、学校でいじめられたことがあって…だから、学校に行きたいくないんだ』
この例で行くと、"いじめられた"という原因があって、"学校に行きたくない"という結果(目的)になっていますが、目的論で言えば「学校に行きたくない」という目的があり、その目的を達成するために「いじめられた」という原因を利用しているだけ、ということになります。
例2)
『片親だから、俺はグレて不良になったんだ』
こちらも目的論で言えば「不良になりたい」という目的があり、それを達成するために「片親」という原因を利用しているだけ、となります。
つまり、「原因 → 目的(結果)」ではなく、「目的(結果)→ 原因」というベクトルになるわけです。
この考え方を理解すると"トラウマ"は存在しない(過去は関係ない)ことになりますし、過去は関係なく、今、そして未来に向かって目的を明確にすることが大事だと言えます。
上記2例で行くと
『昔、学校でいじめられたことがある、だからいじめられないように強くなろう、勉強を頑張ろう』
『片親だから、親を楽させるために勉強を頑張ろう、早く働こう』
と、考えることもできますし実際に実践している方もいるでしょう。
この目的論ですが、「行動」だけでなく「感情」にも当てはまることができます。
以下の2例をご覧ください。
例1)
喫茶店で注文したものを待っている間、ウエイトレスさんに水を持ってきてもらったが、誤ってこぼしてしまった時に、「どうしてくれるんだ!!」と怒る人もいれば、「大丈夫、大丈夫」と怒らない人もいる。
こちらは、「水をこぼされた」という原因があって「怒る」という目的があるのではなく、「怒りたい」という目的があって、その目的を達成するために「水をこぼされた」という原因を利用した、ということになります。
この場合「怒りたい」という目的の裏には『客という立場を利用してマウントを取りたい』または『別で嫌なことがあり、ストレスを発散させたい』という真の目的が潜在していると言えます。
例2)
母親が子供に声を荒げて怒っている最中に電話に出ると、途端に声色を変え柔らかい口調になるが、電話が終わった後、再び子供に怒るときはまた声を荒げて怒る。
こちらも例1と同様『親の威厳を見せたい』または『怖がらせて言うことを聞かせたい』という真の目的があるため、子供に対しては声を荒げて怒るが、電話口の相手には『おしとやかな人に見られたい』という目的があるので声を荒げることはない、ということになります。
つまり、人の感情も目的があって発生している、ということです。
泣くという感情もそのうちの一つです。泣かれてしまうと、たいていの人は折れるため、「相手にこちらの要求を聞いてもらいたい」「これ以上追及してほしくない」といった目的があるのです。
最後に
いかがでしょうか。
私自身もすべて理解しているわけではなく、まだまだ勉強すべきところがございます。
全ての事例で説明できるまでには至っていませんが、この「目的論」の考え方を踏まえ、今一度自分の行動や感情を見直してみると、新たな発見があるかもしれません。
次回は、2つ目のポイントである「課題の分離」について解説いたします。
沖縄生まれ、沖縄育ちの純うちなーんちゅの30代男性会社員、二児の父です。
沖縄に関することや体験談、私や家族が気になったことなどをブログで発信しています。